1. 難病情報誌 アンビシャス 86号

難病情報誌 アンビシャス 86号

最終更新日:2009年06月30日

 

アンビシャス第8期定期総会

難病患者よ大志を抱け
An intractable disease patient be ambitious!

難病患者の自立を支援します。
We will help you to become independants from your sickness.

 おかげさまで第8期総会を終えることができました。皆様の関心と支援があったからこそだと確信しております。
 難病自立支援活動の充実を新年度もスタッフも頑張りますので、今後とも皆様のご支援を賜りたくお願い申し上げます。
 平成20年度(2008.04.01-2009.03.31)の活動実績を抜粋したものを、今月号でご紹介させていただきます。
 詳細版については、40ページ版でご用意しておりますので、必要な方はお手数ではございますが事務局までお知らせ頂ければ郵送や手渡しなど可能です。また、ホームページでも閲覧、ダウンロードも可能ですのでご参照頂ければ幸いです。

平成20年(年度)事業報告書ACTIVITY REPORT 2008

1 事業の成果

 原因は解らず、体調が悪い状態が続くのに外見で見た目は普通に見える事が多い「難病」と付き合ってきた。特定疾患指定の公費負担はあるが、障害者のような法制度が無い為、補助金や障害認定のような各種恩恵が無いのが難病である。
 小さな政府のスローガンのもと、緊縮財政となり、特定疾患でもパーキンソン病と潰瘍性大腸炎を対象外にしようとする動きがあったが、全国の患者や家族等と連携し、対象外にする動きの中止を求め、ひとまず対象外は見送りとなった。
 アンビシャスでは、簡単な短期間なアルバイトなどを企業や行政から仕事を受注し、難病患者へ一時的な就労の機会を提供してきた。これは、働くことを諦めた難病患者に対して、小さくても自信をつける重要な要因と考えている。小さい仕事を一歩一歩達成していくことで、夢や目的に近づくものだと確信している。

沖縄県からの委託事業を前年度に引き続き受け、総合的に安定して相談を受けられるようになっている。相談内容や範囲は増加傾向にあり、特に就業支援の相談件数は急増している。(別紙相談件数参照)
件数の増加要因と考えられるのは、保健所との連携で紹介されるようになったり、マスコミやミニコミ誌(企業連携)が無料で当センターを紹介してくれているのが、増加要因と考えられる。今後ともより多くの行政機関との連携や企業との連携が望まれる。

患者支援としては、「患者力」とテーマに勉強会を開始した。「伝える力」などの向上を目指す。ヘルスケア関連団体ネットワーキングとの連携で年間4回を開催した。今後は定期的に開催し、全国学習会へも参加してもらい、患者力の向上を目指す。

難病情報の提供としては、毎月の会報誌で患者さん個人を紹介することで、「世の中に自分一人だけ」との思いを解消するとともに、一般市民へは、難病情報を提供し難病に対する理解とアンビシャス活動内容の公正さを保てるよう努めた。

全国難病センター研究会の沖縄大会を3月20日に開催し150名余りが全国から参加した、沖縄県、各保健所のご協力や患者会のボランティアにも支えられた。沖縄での医師を交えた交流にもなり充実したものとなった。

当会の諸事業の実施にあたっては、各関係機関並びに会員各位のご協力を得て実施する事が出来ましたことに感謝申し上げます。

(1)正会員13名、賛助会員101名、法人会員35団体、合計149名
(2)会報誌を毎月発行(約780部×12ヶ月=約9,360部)
(3)事務局を平日に開放し来所及び電話相談など、相談を受けた件数は延べ1002件となった。(別紙、相談件数一覧参照)
(4)寄付金・協賛金の合計額は180件、1,322,565円となった。(別紙、寄付金、協賛金一覧参照)

2 事業の実施に関する項目

平成21年度事業報告(平成21年4月~平成22年3月)

事項 参加者数 実施日時 実施場所 従事者の人数 受益対象者の範囲及び人数 支出額(千円)税抜き
難病相談・支援事業 1.各種相談
2.情報交換・提供
3.就業支援
4.公演・研修等
5.ボランティア育成
6.患者会支援等
7.各機関
通年 事務局 又は 各自宅 4名 難病患者や家族対象のべ1002人 5,868

相談・支援状況 (H20年度) ACTIVITY REPORT 2008

事業実績報告書

(1)難病相談・支援センター事業
ア.利用時間
  平 日 10:00~17:00
  土曜日 休み
  日曜日 休み
(注)事業内容に応じて利用時間が相違する場合には、それぞれ記載すること。

イ.従業者内訳

事項 配属人員 職種 備考
難病相談・支援員 2 相談員 相談・支援(電話・面接・メール等)
事務職員 2   経理・総務
その他 0   就労支援
4    
 

ウ.活動内容
(各種相談支援-1)

事項 相談者 相談内容
患者 家族 その他
電話相談 257 52 255 564 病気・専門医・就労支援・患者会等について
面談 85 7 73 165 (来所・訪問):病気、専門医、就労支援、患者会等
その他 152 6 115 273 (メール・Fax):病気、専門医
494 65 443 1002  
 

(地域交流会等支援)

事項 参加者数 内容
沖縄IBD定例会 約162 定例会の案内。クローン病・潰瘍性大腸炎患者家族の集い(毎月2回、計24回開催)の運営支援。
もやの会(もやもや病) 約80 定例会の案内。患者家族会の運営支援。今年度5回開催。
全国パーキンソン病友の会 沖縄支部 約687 定例会の案内。患者会活動における各種支援(随時)。 今年度5回開催(総会含む)。
全国膠原病友の会 沖縄県支部 約119 定例会の案内。患者会運営における各種支援。会は16回開催(総会・医療講演会含む)。
日本ALS教会 沖縄県支部 約375 定例会の案内。隔月で定例会を開催、病院とも連携して開催もあり。

(注)内容欄には、実施期日・時間・対象及び具体的な実施内容を記載する事。

 

(就労支援)

  延件数 実人数
(1) 在宅就業(沖縄指笛等お土産品製作関連、難病情報誌原稿作成関連テープ起こし、入力、音声、撮影、ダビング、パソコン修理など) 【17件】 【81件】
(2) 掃除・難病情報誌折り曲げなど事務所内作業員 【43件】 【97件】
(3) 駐車場係・アンケート回収係・改装係などスタッフ派遣 【12件】 【34件】
 

(講演・研修会)

事項 参加者数 内容
全国難病センター研究会 152 全国の難病相談・支援センター相談員等の研修会
ヘルスケア関連団体勉強会(年4回開催) 47 医薬品メーカー支援により開催。県内患者会リーダークラス参加。今年度は4回開催(3ヶ月に一回)

(注)内容欄には、実施期日・時間・対象及び具体的な実施内容を記載すること。

 

(その他)

・医療相談会開催:日程調整できず今年度は開催できなかった。
・毎月難病情報誌(旧称会報誌)発行:難病の紹介、患者の紹介、作品の発表機会、活動内容紹介等、【新規】今年度より音声訳サービス開始。ネットでの視聴も可能にした。
・患者会ホームページ支援(レンタルサーバー代金支援)膠原病友の会。
・意思伝達装置(2種)の貸出(ALS・重症筋無力症等の患者さん向け):レッツチャット8件、トーキングエイド6件。今年度14件貸出。
・【新規】図書の貸出開始(H19/10月~):今年度述べ数6名(実数4名)、計10冊貸出(クローン病、膠原病、ALSの方)。
・【新規】中古車椅子の貸出開始:今年度2件。
・那覇市医師会看護専門学校実習受入:H20年9月~12月末まで計12週。実習時間=延べ156時間。実習者=総数38名。
・全国難病センター研究大会(年2回開催)参加:10月(東京)、3月(沖縄)。
・照喜名事務局長講演「慢性疾患を抱えて生きる」:計3回講演(琉大医学部保健学科、浦添看護専門学校、小禄中学校)。
・「難病相談」案内を新聞・情報誌4社に毎月掲載。ホームページリニューアル。ブログを毎日更新。

(注)上記項目以外に実施した地域の実情に応じた相談支援について、具体的に実施内容を記載すること。

(各種相談支援-2)

【患者】総数494
 疾病名
 1.全身性エリテマトーデス(193)
 2.クローン病(60)
 3.特発性大腿骨壊死症(41)
 4.パーキンソン病(38)
 5. 難病全般(33)

 相談支援内容
 1.就労支援事業(372)
 2.就労に関する困難(29)
 3.事業全般(14)
 4.同病の患者の紹介(12)
 5.年金・生活保護に関する情報(12)

【家族】総数65
 疾病名
 1.難病全般(12)
 2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)(12)
 3.クローン病(7)
 4.重症筋無力症(5)
 5.多系統萎縮症(4)

 相談支援内容
 1.同病の患者の紹介(12)
 2.病気に関する情報(6)
 3.患者会設立支援(5)
 4.意思伝達装置貸出事業(5)
 5.患者会活動支援(5)

【その他】総数443
 疾病名
 1.難病全般(119)
 2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)(49)
 3.パーキンソン病(27)
 4.網膜色素変性症(11)
 5.ウィリス動脈輪閉塞症(モヤモヤ病)(10)

 相談支援内容
 1.患者会活動支援(85)
 2.意思伝達装置貸出事業(51)
 3.就労支援事業(35)
 4.難病全般(30)
 5.研修会(28)

相談者別の相談形式(H20年度)

  患者 家族 その他
電話 257 52 255 564
面談 85 7 73 165
その他 152 6 115 273
494 65 443 1002
 

相談者別、疾患名ベスト5(H20年度)

【相談者:患者】
1.全身性エリテマトーデス(SLE) ・・・・・193人
2.クローン病・・・・・・・・・・・・・・・ 60人
3.特発性大腿骨壊死症・・・・・・・・・・・ 41人
4.パーキンソン病・・・・・・・・・・・・・ 38人
5.難病全般・・・・・・・・・・・・・・・・ 33人

【相談者:家族】
1.難病全般・・・・・・・・・・・・・・・・12人
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS) ・・・・・・・12人
3.クローン病・・・・・・・・・・・・・・・ 7人
4.重症筋無力症・・・・・・・・・・・・・・ 5人
5.多系統萎縮症・・・・・・・・・・・・・・ 4人

【相談者:その他】
1.難病全般・・・・・・・・・・・・・・・・119人
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS) ・・・・・・・ 49人
3.パーキンソン病・・・・・・・・・・・・・ 27人
4.網膜色素変性症・・・・・・・・・・・・・ 11人
5.ウィリス動脈輪閉塞症(モヤモヤ病)・・・ 10人

 

相談者別、相談内容ベスト5(H20年度)

【相談者:患者】
1.就労支援・・・・・・・・・・・・・・・・372人
2.就労に関する困難・・・・・・・・・・・・ 29人
3.事業全般・・・・・・・・・・・・・・・・ 14人
4.同病の患者の紹介・・・・・・・・・・・・ 12人
5.年金・生活保護に関する情報・・・・・・・ 12人

【相談者:家族】
1.同病の患者の紹介・・・・・・・・・・・・12人
2.病気に関する情報・・・・・・・・・・・・ 6人
3.患者会設立支援・・・・・・・・・・・・・ 5人
4.意思伝達装置貸出事業・・・・・・・・・・ 5人
5.患者会活動支援・・・・・・・・・・・・・ 5人

【相談者:その他】
1.患者会活動支援・・・・・・・・・・・・・85人
2.意思伝達装置貸出事業・・・・・・・・・・51人
3.就労支援事業・・・・・・・・・・・・・・35人
4.事業全般・・・・・・・・・・・・・・・・30人
5.研修会・・・・・・・・・・・・・・・・・28人

会計監査報告  FINANCIAL REPORT 2008

収入の内訳(2008年)
寄付金収入・・・・・23%
会費収入・・・・・・ 5%
事業収入・・・・・・71%
その他・・・・・・・ 1%
助成金収入・・・・・ 0%

活動費内訳(2008年)
運営管理費・・・・・17%
税金等・・・・・・・ 1%
事業費・・・・・・・82%

貸借対照表、収支計算書、寄付金・助成金一覧は割愛させていただきます。

報告あれこれ

総会は大イベント

 各患者会の総会が開催されました。会にとっては大きなイベントで、各役員さんの頑張り時です。普段来れない会員さんもこの機会を利用して交流や情報交換をしています。新人さんも参加する良き機会でもあります。患者さんご本人さんだけでなく、家族や友人なども参加してお手伝いも一緒にしてもらっているところもあります。また、保健師さんも参加してくれて見守ってくれています。今後、ボランティアさんも多く参加して頂けると会場設営など楽になれるなぁと思います。より良き仲間作りと社会を期待したい。

全国膠原病友の会沖縄県支部5月17日35名参加
日本ALS協会沖縄県支部78名クローン病・潰瘍性大腸炎友の会54名参加

ヘルスケア関連団体

 沖縄学習会5月11日に県内ヘルスケア関連団体(難病以外の患者会も含む)第9回沖縄学習会が開催された。6団体13名が参加し、「伝える」をメインテーマにして、今回は各会の説明資料を作りながら、会の意義や目的などを再確認しながら、実際にパソコンを使いながら勉強した。
感想は、「楽しかった。やり方を知らなかったのを知れて参考になった。団体の活動を改めて振り返ることが出来て良かった。他の団体の内容をみることが出来なかったので次回は発表までやった方がよい。沖縄IBDのはわかり易かった。
次回は8月10日(月)13時~16時

那覇市NPO支援センター会議室で開催予定。同じテーマでパワーポイントで作成する。ソフトの準備も必要。

コラム

「診察室」

「どうですか? 調子は。/悪くないです。熱もないし痛みもないし。/お薬はちゃんと飲んでますか?/飲み忘れることが多くて、ちょっと余ってます。」
「いくら調子がいいからって、怠けてるとまた悪くなりますよ。/気をつけます。」
「音を聞いてみましょう。胸を開いて。」

★クレイアートコーナー:砂川哲也さん(クローン病)

お勧め映画情報

「ラスト・ホリデイ」/2006年作 アメリカ映画

「TAXI NY」のクイーン・ラティファが主役。
調理器具販売員ジョージア。
あと3週間の余命と、死の告知を受けてしまう。
悲しみのどん底に突き落とされるが、残りの人生を好きなことをして思いっきり生きてやろうと決意し、全財産を下ろしヨーロッパの高級リゾート地へと旅立つ。
そこに宿泊してる客はセレブばかり。
ジョージアも、贅沢三昧の優雅なホテル生活でセレブ風な振る舞いをする。
そんなホテルで色々な騒動が起きていくハートフルコメディ。
余命を宣告されたら、あなたはどうしますか?
遣りたい事や夢はスクラップにし、それを眺めるだけだった彼女が、どんどん変わり、また周囲の人をも変えて行きます。
とても素敵で幸せ気分になれる映画です。

★渡久地 優子{進行性骨化性線維異形成症(FOP)}★
・・・カラーセラピーやパワーストーンも好きで、時々、ネットで見てます。

ポエム

「オバァと私の合言葉」

オバァの声が聞きたくて呼んでみる。
裏の井戸から大きな声で呼んでみる。

オバァはモンペ姿で畑の紅芋とっている。

 ※オバァ~?
  ぬぅがぁ?×2

オバァと私の合言葉

オバァの声が聞きたくて呼んでみる。
海で泳いではしゃいだ後に呼んでみる。

オバァは近所のオバァとユンタク(おしゃべり)に夢中で聞こえない。

 ※くり返し

オバァの返事が返ってこない
オバァはいつも明るくてみんなの人気者。
オバァがいるから私がいる。
いついつまでも元気でね。

 ※くり返し

オバァと私の合言葉
オバァの笑顔がそこにある

★yucky

ティータイムでブレイク

本日のおやつ
「グレープフルーツジュレ」

<材料>4個分(型 4つ)
 グレープフルーツ・・・・・・・・・・・2個
 ゼラチン・・・・・・・・・・・・・・・8g
 グラニュー糖・・・・・・・・・・・・・20g
 ミントの葉・・・・・・・・・・・・・・適量

<作り方>
 1.ゼラチンをふやかして耐熱皿に入れ、ラップをかけてレンジで1分加熱する。
 2.グレープフルーツ1/4個分の実を取り出して小さくちぎっておく。
 3.残りの実の果汁を絞り、グラニュー糖を溶かし、【1】と【2】を入れてよく混ぜる。
 4.型に入れ、3時間以上冷蔵庫で冷やす。
 5.器に盛り、ミントの葉をかざる。
  さぁ召し上がれ~

レシピ紹介:さおり.M.さん{全身エリマトーデス(SLE)女性}

編集後記

 旧暦の「5月4日/ユッカヌヒー」の過ぎたというのに、まだまだ梅雨が明ける気配はありませんね。ジメジメと気分は憂鬱、体調も何となく不調になりがちです。早く沖縄らしい夏が来ないかなあ~。
 そろそろ「特定疾患受給者証」の更新のお知らせが皆さんのお手元に届く頃ですね。担当医への提出書類も早めにお願いして、できるだけ該当疾患の対象月内に手続きを済ませるようにしましょうね。