1. 難病情報誌 アンビシャス 190号

難病情報誌 アンビシャス 190号

最終更新日:2018年03月01日

 

表紙は語る

ボランティアができる喜び

黒木恵子(くろき けいこ)さん
関節リウマチ

 25歳の時に関節リウマチを発症しました。今から37年前のことです。
長女の出産から年子で双子の男の子を出産して9か月過ぎた頃でした。今から振り返ると、治療法もないままステロイド(副腎皮質ホルモン)と消炎鎮痛剤を飲んでいました。当時は、10年くらいすると皆さん歩けなくなり寝たきりの患者も多くいました。現在は、医学の進歩により関節破壊も少しずつ抑えられる時代を迎えました。以前と比べると夢のような時代です。(関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症“滑膜炎”が起こり、腫れや痛みが現れる病です。)
 9年目には寝たきり状態になりました。しかし、必死に布団から起き上がり、タンスにしがみ付いて立ち上り家事をし、コンビニを主人が営んでおりましたので、壁伝いに歩き手伝っていました。何度も転倒しました、左膝は陥没し、右の膝は脱臼していました。頑なにリウマチと分かりながら認めなかった私の転機は、母や義母の勧めで訪れました。初めてリウマチ・膠原病専門の病院に行くことになったのです。義母と義父に両脇を抱えられ診察室に。医師は私がどんな格好で入ってくるかをしっかり見ていました。レントゲン写真を眺めて「女の人は我慢強いな…」医師は涙ぐみながら話されました。「両膝を人工の関節にする手術をすると歩けますよ」の言葉に即答で「はい、します」と、34歳の私の人生を変える大きな決断でした。

 62歳を迎えようとしている私、今があるのはこの医師との出会いがなくして考えられません。これまでの私は消極的な性格でした。主治医であるこの医師は、私に病について勉強しなさいと勧めて下さいました。そして、その為にも患者会に入りなさいと。まだ若いから「今の姿をリウマチで悩んでいる人の為に見せてあげることだよ」その様に患者会でのボランティア活動への参加を勧めて下さったのです。当時の支部長さんにお手紙を書きました。支部長さんは、とても喜んで下さり、「次の支部委員会にいらっしゃい」と優しく誘って下さいました。初めて参加した支部長さん宅での委員会は、今でも忘れませんが『老人会』のようでした。今考えると現在の私の歳の方々が集まられていたと思います。最初にお手伝いしたことが、1人暮らしをされていらした支部長さん宅の台所の皿洗いや掃除からでした。皆さんは、変形した指で原稿用紙に支部報の原稿を書かれていました。とても懐かしく思い出されます。当時ワープロを勉強しなくてはと思った頃です。
 支部のお手伝いから、委員になり、会計を任されるようになり、支部長になり、支部での活動は今年で28年になります。その活動のお陰で、鹿児島での全国大会も実現しました。全国にたくさんの関節リウマチの友人もでき、他の疾病の患者さんや障害をお持ちの方々ともたくさんお知り合いになることが出来ました。
 鹿児島県内では、平成23年2月11日に『かごしま難病支援ネットワーク』という県内で活動する難病等の患者会を束ねる組織を設立することができました。当時の知事さんのお陰で、鹿児島スタイルと誇れる鹿児島県難病相談・支援センターを県の直営で県の施設の中に作って頂き、かごしま難病支援ネットワークはそのお隣でピアの部分での相談支援活動をお手伝いさせて頂いております。

 34歳で大きな決断だった両膝の人工関節置換術を受け、今も診て頂いている医師との信頼関係を結んでいなかったら今はありません。天井を眺めながら生きる人生より、一歩前に踏み出す勇気を、現在病と共にいる方々や、これから病と出会うかもしれない方々に少しでも私ができるボランティアで示していけたらと思います。
34歳の時に受けた手術はこれまでに両足で3回の再置換術を受けています、まだこれからも続きます。人生この病だけでは終わりません、卵巣全摘手術や大腸穿孔など数え切れないほどの手術をしていますが、今でも杖をついて行きたいところに歩いていけることはとても幸せです。 関節リウマチの治療は世界的に進んでいます。新しいお薬が毎年のように認可され、30年ほど前に受けた手術の進歩やリハビリの考え方も変化しています。しかし、こんな時代にも寝たきりの患者さんはいらっしゃいます。情報が簡単に手に入る時代になりましたが、その情報の中から何を得るのかは個人の選択です。身の回りの人は親切にいろいろと情報をくれますが、私がそうであったように《患者自身が病を知ろうと努力しない限り道は開けません》そして、《医師との信頼関係を結べない限り治療は進みません》。
 医師から病を告げられると、どうして私がと真っ暗な闇に気分は落ち込みます。私は病から9年間を無駄にし、寝たきりになりました。そんな私のようにならないよう私の言葉に耳を少し傾けて下さい。患者会は、正しい治療の啓発を患者や家族がリウマチ専門医と共に行っています。会員が最新の情報を全国で共有しています。
鹿児島県は南北に600km、離島も多くあります。昨年11月と12月には県赤い羽根共同募金助成を受け奄美大島と喜界島に、専門医と訪れました。いつもですが医療の中にも格差を感じます。地方に住んでいるから・島に住んでいるから満足な治療が受けられないと嘆くよりも、しっかり病を知り、患者として正しい治療は何なのかを考える患者でありたいと思います。

難病の皆さんと会を設立して7年、何度も手術し、毎日あちこちと痛みますが、私は関節リウマチになって良かったと思います。沢山の方々と出会うことはできなく、とても暗い人生を生きただろうと思うからです。これからも病と仲良く笑顔で生きていきます。

語者プロフィール

黒木恵子(くろき けいこ)さん
1956年(昭和31年)宮崎県延岡市生まれ鹿児島市在住
【趣味】料理 ボランティア 読書
【好きな食べ物】鶏のたたき 芋焼酎
【好きな動物】猫
(昨年16歳のミクロちゃんが天国へ)

  • かごしま難病支援ネットワークでのピア相談員養成講座の様子。

  • 鹿児島市での医療講演・相談会での一コマ

1月の報告あれこれ

「難病とのつき合い方」セルフ・コントロール・セミナー

 昨年、受講の方より好評を頂いた沖縄国際大学の上田教授による、メンタルヘルスセミナー「難病とのつきあい方~こころとからだのセルフ・コントロール~」を今年も開始しました。
 このセミナーは、難病を持つ方が日頃から抱えているストレスについて知り、ストレスにうまく対処する方法を学ぶことを目的としています。1月から3月までの3回のコースで、毎回のセミナーでは先生からの講義とストレス対処法の実践を行います。セミナーの中で自分の事を話したり、他者の話を聞くことで改めて自分の内面に向き合う事が出来たり、お互いのお話の中から学び合っていきます。1回目のセミナーから次のセミナーまでの間に課題として、実生活の中でのストレス対処法に挑戦し、それぞれの経過のご報告を頂きます。課題に取り組んでいる1ヶ月の間に物の見方や感じ方、行動の変化を実感される方も多くいらっしゃいます。
 今年は少人数に限定しての開催なので、受講される方々はほぼマンツーマンに近い形で先生と関わることができ、より有意義なセミナーになるのではないかと思います。参加者の皆様の今後の変化が楽しみです。

下垂体医療講演会

 1月27日(土)全国で患者会を運営する「下垂体患者会」と協同で「下垂体医療講演会」を開催しました。今回の医療講演会には県内でご活躍の比嘉盛丈先生(豊見城中央病院)、池間朋巳先生(琉球大学大学院医学研究科)、金城さおり先生(沖縄県立中部病院)と3名の先生方が講師を務められました。
 沖縄県内では過去に下垂体に絞った医療講演会がほとんど無く、情報が少ない事もあり、みな様の期待も大きく、当日は60名もの当事者・家族の方が参加され、熱心に講演内容に耳を傾けていました。小児に関する講演も行なわれ、若いお父さん、お母さんの姿も見受けられました。又遠く宮古島からも参加され、今回の医療講演会に対する関心の高さが伺えました。
 講演後、質疑応答の時間では、日頃の診療時間内では中々聞けない質問に3名の先生方から、それぞれ専門の立場からの回答を頂き、得るものが大きかったように感じられました。
 参加者からのアンケートにも「わかりやすい説明で、他の症状等知ることが出来良かった」、「情報が少ないので大変勉強になりました。また開催して欲しい」、「子供の下垂体について、相談するところも情報も無く不安だったが、少し楽になった。次の講演会を楽しみにしている」等の感想があり、次の開催希望も多く寄せられました。
 これらのご要望にどう応えるか、次の課題として検討したいと思います。

こころの現場から

「現実逃避は一時的なものにとどめよう」

鎌田依里

臨床心理士 鎌田 依里(かまだ えり)

 ピアサポートで相談を受けているとき、相手のことを「まったく次の一歩を踏み出すことができずにいる人だ」「現実逃避をしている状態だ」と感じた場合には、「この人は現実を受け入れるエネルギーがまだ貯まっていないのだ」と理解してみると、今後のサポートの方法が見えてくるかもしれません。
 今後、難病の治療法が続々と開発されていく時代になると思われますが、まだまだ時間がかかります。だから現実を受け入れることができずにすごす時間が増えたり辛苦がなかなか軽減しなかったりします。たしかに、一時的には現実逃避状態に陥ることも現実を受け入れるこころの過程では必要な段階です。しかし、不安に押しつぶされてしまい、すぐに答えを与えてくれる人への盲信や、簡単に現実逃避ができる対象(オンラインゲーム、アルコール、ギャンブル等)への依存は非治療的です。ただ、ゲームが癌治療に功を奏した例や酒は百薬の長という諺があるように、信頼できる主治医のもとゲームを活用した治療や、ドクターストップがないならばたしなみ程度に晩酌することはよいかもしれません。
 また生活の中で、世間話をしながら疲労を感じない程度にゲームを楽しむことや、一緒に酒を酌み交わすこと等は不安を軽減させ、依存をその前段階で防ぐという効果があります。やり方と程度を間違わなければよいのです。対象自体にひとりでのめり込むのではなく、対象を介して一緒に行動する人との適切な人間関係を築き、それによって不安を軽減させることは有効です。相手への依存ではない確固たる自我同士で癒しを求めることが望ましいです。
 将来に難病が根治されることを信じ一生懸命に生活することは賢明だと思います。

つぶやきチャンプルー

「患者にもかかわらず」

照喜名通

著:照喜名通

 10年程前、公益財団法人ファイザーヘルスリサーチ振興財団の主催するヘルスリサーチワークショップに参加した際に、順天堂大学の病理医師、樋野興夫(ひの おきお)先生とお会いしました。樋野先生は「がん哲学外来」という書籍出版や講演会など精力的に活動されている先生です。
 全国の医師が多く参加されていて、気後れしている私に樋野先生は気さくに話してくれました。私は多くの医師を前に場違いな感じで、自己紹介の時に「遠く沖縄から難病を抱えた患者なんです」と話すと、先生はいきなり「にもかかわらず」と話されました。キョトンとした私に続けて話したのは、「カサブタは周りから治っていく」遠く沖縄から来たと遠慮しているけど、例えばキズ口が治っていくときにカサブタが出来るけど、それは中心からではなく、周りから治っていくと話してくれました。「遠いにもかかわらず」「患者であるにもかかわらず」という事が大事なんだと教えてくれました。
目からウロコが何枚も音を立てて落ちていきました。なにも遠慮することないし、今のままで問題ないし、逆に世の中を変えるのは自分達だと感じました。
 企業でも、政府でも無いにもかかわらず、非営利組織として自信をもって今後も活動しますので、よろしくお願い致します。

シリーズ 「患者学」第35回

生命はその起源から多様性をめざしてきた

慶応義塾大学看護医療学部 教授 加藤 眞三著

 前回まで、個人の生き方の多様性、一個の個体の中での細胞の多様性について考えてきました。今回は、もう一つ視点をかえて生命の期限から生命全体にとっての多様性について考えてみたいと思います。

 地球に最初に生命が生まれたときは1個の細胞であったと考えられています。そして、それが分裂し、突然変異を繰り返しながら、分化して色々な生命体になってきたのです。だからこそ、細菌も、高等動物の人間も、基本的には同じ材料で成り立ち、DNA、mRNA、タンパク質の合成など細菌の細胞を使って研究されたことがヒト(人類)にもあてはまるのです。一個の細胞から、細菌、菌類、藻類、植物、昆虫、動物などが生まれ、さらにそれらの中で進化が繰り返され多くの生物が生み出されてきました。
 ヒトは言葉や道具を使う動物として進化の頂点に立っているとされますが、聴覚、視覚、嗅覚が優れている動物がいるなど、ある分野の機能ではもっと高度な生物もいるわけです。百獣の王といわれるライオンも、実は他の動物を捕獲して食べていなければ生きていけないことを考えると、むしろ他の動物の存在に頼って生きているあわれな動物になります。
 動物は自分で自由に移動ができて餌をとることができるなど優れていると思うかもしれませんが、実は植物が光合成によりつくり出す酸素がなくては生きていけませんし、光合成によりつくられる炭水化物をエネルギーとして生きているのです。植物は自分だけでも生きていくことができるけれども、動物は植物がいなければ生きてはいけないため、ある意味で、動物は植物に従属する生物ということになります。
 機能の進化した高等動物になればなるほど、他の生物がいなくては生きていけませんし、環境が激変すると死滅しやすいのも高等動物です。人類は今までの環境の中で生まれてきたはかない生き物であり、生命の頂点に立っているなどと驕っていると、環境の激変や他の生物の死滅により最も困るのも人類ということになります。見方を変えれば、人類は他の生物が多様に豊富にいるお陰で生き延びられているのです。
 もし、再び氷河期が訪れるなど環境が激変すると、人類は滅びてしまうかもしれません。しかし、進化をしていない生物はそのような環境の中でもしぶとく生き残り、そこからまた進化する生物を創り出すのかもしれません。
 生命は、多様化する方向で進化をとげてきたし、進化をしていない生物に支えられて進化をした生物は生きており、生命にとっての危機が訪れても多様性があれば生き残れるものがいるわけです。このように考えると、生命は一個の細胞から多様性を目指して活動してきたということができます。そして、多様性こそが生命にとっての力なのです。
 生命そのものが多様性を目指していること、人間として生まれた一個の細胞が分裂して多様な細胞となり、高度な信号のやりとりの下で高度な機能を果たしていることなどを考えると、私達、人間一人一人の生き方も多様であることが目指すものであるように考えられます。そして、多様な人間が存在し、それらがコミュニケーションをとることによって、ある種の統一まとまりのある社会を創ることが大切なのではないでしょうか。


東洋経済オンラインに加藤先生による「市民のための患者学」2週間ごとの連載スタート!
http://toyokeizai.net/articles/-/143366

慶応義塾大学看護医療学部
教授 加藤 眞三
1980年、慶應義塾大学医学部卒業。1985年、同大学大学院医学研究科修了、医学博士。
1985~88年、米国ニューヨーク市立大学マウントサイナイ医学部研究員。
その後、都立広尾病院内科医長、慶應義塾大学医学部内科専任講師(消化器内科)を経て、現在、慶應義塾大学看護医療学部教授(慢性病態学、終末期病態学担当)。

患者の力: 患者学で見つけた医療の新しい姿
出版社: 春秋社

「患者には力がある!」 毎日を健康に生きるために、そのためにも、真の患者中心の医療を実現するために、いま必要なこととは。

アンビシャス広場

~エッセイ~ 「マイボートで沖釣り その1」 西兼盛 鉄さん(ALS)

ALSを発症する前は
沖釣りが大好きで、
プレジャーボート
(全長23フィート、エンジン140PS、
定員10人乗り、船名Sunfrindo3)
を持っており、
仕事の合間に釣りに出掛けたり、
仕事のめどがついたら、
従業員五人を連れて
釣りに出掛けたりと、
コミュニケーションをとるのに
最高でした。

ちなみに僕は型枠大工の
親父をやっており、
現場監督さんと
日曜日には良く釣りに
出かけました。
ALSを発症後、
船は売却し、
手元には在りません。

難病川柳・難病短歌

難病がある方や家族の方、サポートする方々で日常感じている悲しみ、辛さ、笑い、皮肉や優しさなどを短歌・川柳にしてご応募ください。
採用の方には寄稿料として千円相当のクオカードを進呈します。詳細は事務局までお気軽にお問い合せください。

難病川柳
おじいさん 体温計を 振って消す
作:昭和の人さん(クローン病)

病院で見かけたお爺さん、最近見かけなくなった「水銀式体温計」のように、電子体温計を振ってるけど、それでは消えないですよ。

難病短歌
車窓から 桜眺めて お互いの 近況語る 通院日和
作:にぃーぶやーさん(皮膚筋炎)

離れて暮らす息子は、月に一度の私の通院日に車で送り迎えをしてくれます。
口数の少ない我が子とのたわいないおしゃべりは、密かな私の楽しみです。

お勧め映画情報

「ハッピーエンドの選び方」2014年

安楽死をテーマにしながらも、笑いと涙もあり、尊厳死の選択というテーマをユーモラスに描き、第71回ベネチア国際映画祭で観客賞を受賞したイスラエル映画。
自分の立場、家族の立場、様々だからこそ難しい、考えさせられる映画。

★渡久地 優子{進行性骨化性線維異形成症(FOP)}★
・・・カラーセラピーやパワーストーンも好きで、時々、ネットで見てます。

今月の占い

  • 牡羊座 3/21-4/19
    自分の心に正直さを
    ☆リフレッシュ法:断捨離
  • 牡牛座 4/20-5/20
    妥協は悪い事では無い
    ☆リフレッシュ法:買物
  • 双子座 5/21-6/21
    挨拶や感謝の気持ちを
    ☆リフレッシュ法:映画
  • 蟹座 6/22-7/22
    されて嫌な事はやらない
    ☆リフレッシュ法:仮眠
  • 獅子座 7/23-8/22
    無理する事はストレスに
    ☆リフレッシュ法:談笑
  • 乙女座 8/23-9/22
    楽しめる事を優先に
    ☆リフレッシュ法:運動
  • 天秤座 9/23-10/23
    リラックス出来る時間を
    ☆リフレッシュ法:食事
  • 蠍座 10/24-11/21
    体調を整えて元気に
    ☆リフレッシュ法:カラオケ
  • 射手座 11/22-12/21
    振り回されないように
    ☆リフレッシュ法:散歩
  • 山羊座 12/22-1/19
    疲れたら休息をとって
    ☆リフレッシュ法:オシャレ
  • 水瓶座 1/20-2/18
    笑いと笑顔が健康の元
    ☆リフレッシュ法:料理
  • 魚座 2/19-3/20
    相手の長所だけを見て
    ☆リフレッシュ法:ドライブ

各患者団体からのおたより

愛Eyeの会(あいのかい)網膜色素変性症協会宮古部会より

 読者のみなさま、愛Eyeの会(網膜色素変性症協会宮古部会)の活動の様子を紹介させて頂きます。
 少人数のメンバーですが、奇数月は定例会での情報交換、偶数月は体を動かすイベントを毎月交互に開催し、会員のみなさまと楽しく活動しております。
今年度は、障がい福祉課の担当者を招き、障がい福祉サービスについての勉強会を開催しました。また運動不足解消にボーリング大会、サウンドテーブルテニスの練習、潮の香を感じながら伊良部大橋をウオーキングするなど、会員のみなさまと楽しく集って活動しております。
 当面の課題は、会員拡大と会の普及活動で、次年度は色々なメディアにPRし、会の活動も充実させ一人でも多くの皆さまに会の周知をメンバーと協力して頑張ってまいります。

愛eyeの会 会長 伊良波克子

編集後記

 この冬は例年になく厳しい寒さが続きましたが、そろそろ春の兆し、沖縄では一番爽やかな「うりずん」の季節を迎える頃です。心身ともリフレッシュし爽やかな心持でいたいものです。
 さて今月の「表紙は語る」は鹿児島の黒木さんに体験談をお寄せいただきました。発症後、病を受け入れられず辛かった日々、転機となった心から信頼できる主治医との出会い。そして先生の勧めにより患者会との縁が結ばれ、今ではその中心として活躍する日々を綴って頂きました。「患者自身が病を知ろうと努力しない限り道は開けません。」自身も長い間一人で悶々と過ごしたからこその言葉だと思います。
 発症したばかりで不安にさいなまれている方、病を受け入れられず鬱々と過ごされている方々へのヒントになれば幸いです。
 それから、10頁の医療費助成から漏れた方が注意すべき事として、引き続き福祉サービスの対象である事。難病患者の証明に保健所から送られた通知書を大切に保管すべき事。医療費がかさみ軽症高額に該当する場合、申請後1年以内であれば臨床調査個人票は必要ない事などです。詳細は本誌10頁でご確認ください。

文 仲村明