1. 難病情報誌 アンビシャス 242号

難病情報誌 アンビシャス 242号

最終更新日:2022年07月01日

表紙は語る

ヘレン・ケラーを見習って生きていきたい!

喜舎場 秀子(きしゃば ひでこ)さん
先天性小眼球

 私の目は生まれた時からあまり見えていませんでした。
 生まれてすぐのころは視力が全くない状態だったため当時、母親は私の目が見えない事で親族からだいぶ責められていたようです。
 生後1週間目に片方の目で光を追う様子を見て、見えている事が分かり母親はとても喜び、安心したと聞いています。
 しかし見えるのは右目だけで、しかもかなり近づけないと絵本も読めないため、自宅近くにあった幼稚園に通う事もなく、小学校も1年遅れで入学しました。
 小学校の先生からは「盲学校に入れた方がいいのでは」と勧められたようですが、父親は「絵本も読めるのだから小学校で普通に教えてください」とそのまま近くの小学校に通う事になりました。これはだいぶ後に父親から聞いた話ですが、どうやら父は盲学校というのは全盲の子が通うところで、少しでも見えるのであれば普通の学校に通うものだと思い込んでいたようです。
 当時の小学校は1クラス60人編成で黒板を使って一斉に授業を行うため、黒板の字が読めない私は授業に全くついていけず、いつも成績は悪く勉強のできない子でした。
 小学3年生の頃、担任の先生から「喜舎場さん見えている?」とよく聞かれました。今思うと先生は盲学校を勧めたかったんだと思います。
 このまま小学校から中学に上がりましたが、成績はいつも悪い方で授業に全くついていけませんでした。また目が不自由な事で学校ではよくいじめられました。でも、いじめられていると母親に知られると悲しむので、その事は隠していました。
 その様な中、中学校の英語の教科書にヘレン・ケラーの話が取り上げられ、とても興味を覚えました。まだ漠然ではありましたが、点字を習いたいと思うきっかけの一つだったと思います。
 中学校を卒業したころ、カトリック教会に通う従姉妹から入会を勧められ教会へ通うようになりました。そこで神父さんに点字を習いたいと話したら、首里にある教会の信者さんで、現在の沖縄県視覚障害者福祉協会(沖視協)の前身、盲人福祉協会に勤めていた方を紹介していただき、盲人福祉協会で点字の勉強ができる様になりました。
 点字が読めるようになれば、いろんな本に出合えて知識も増え、将来の道が開けると思ったからです。盲人福祉協会の方から「点字を覚えたらマッサージの資格も取れるよ」と教わり、父親に点字を習いたいと申し出ると、マッサージの免許を取る事を条件に点字の勉強を許可してくれました。
 点字を習い始めのころ、点字を打つのは意外と早く覚えられましたが、読む方は難しく慣れるまでに時間が掛りました。当初は点字を指で強く押し過ぎて潰してしまったり、借りた点字の本をダメにした事もありました。それでも点字を覚え、いろんな本が読めるようになり、専門書や歴史の本、ヘレン・ケラーの自伝などを通して世界が大きく拡がっていきました。
 点字を習い始めて暫くしたころ能力テストを受けたら、小・中学校の頃は勉強ができない子だったのに物事を考える力はあったのか、案外いい成績だったので盲学校の高等部を勧められました。しかし小・中学校の成績からして入学テストに受かる自信が無かったので、沖縄身体障害者厚生指導所に通う事にしました。
 ここでいろいろなことを学び道が開かれ、本格的に点字を習いながら、一生懸命マッサージの勉強をしました。
 その後、沖縄県の祖国復帰に伴い、これまでの沖縄身体障害者更生指導所は肢体不自由者のみの施設に移行。盲部は沖縄盲学校の高等部へ移り、私は2年生として編入されました。ここでの2年間でマッサージの免許を取り、その後、専攻科へ進み2年間で鍼灸の免許も取り、父親との約束通り無事卒業できました。
 卒業後は歩行に少し不安があったので大阪の視覚障がい者のための施設、ライトハウスで歩行訓練を受けました。そこでは地図を徹底的に頭に叩き込んで、白杖を持ち一人で歩く訓練を行いました。その成果もあり、今では地図さえあれば知らない土地でも普通に歩き回れるようなりました。私は旅行が好きですが、この訓練を受けたことで国内のどんな所へ旅行に行っても旅先で困ることはありません。旅行先のホテルで備え付けの地図をもらい、先に地図を頭の中に叩き込んでから、白杖をつきながら街中をよく歩き回ったものです。
 ライトハウスでの訓練を終え、盲学校の先生へその後の進路を相談すると、仕事の少ない沖縄に戻るより、千葉県の鴨川にある治療院で働いてみないかと紹介され、千葉県で就職することにしました。そこでは鍼灸の仕事もありましたが、鍼灸はあまり自信が無いのでホテルを中心としたマッサージを選び13年間千葉で働きました。その後バブルが弾け仕事も少なくなったころを境に沖縄に帰りました。
 帰郷後、沖縄での仕事を探していたら、沖視協のマッサージに空きがあるとの情報を得て、そこで25年ほど勤めました。那覇市内であれば頭の中に地図が入っているので、職場へは一人でバスに乗って通いました。68歳も過ぎた2年ほど前から新型コロナの影響で夜勤の仕事が無くなり、ここが潮時と沖視協での仕事は辞めました。現在はロービジョンライフ沖縄で働いています。
 最近は若い頃から興味のあった英語の勉強をしていますが、点字で英語を覚えるのは難しいです。夢は、一番影響を受けたヘレン・ケラーの自伝を英語で読む事です。また歴史にも興味があって琉球や世界の歴史の本をよく読んでいます。読書は点字以外に拡大鏡を使って普通の本も読んでいます。勝連城跡や中城城跡など県内の城跡巡りにも良く出かけます。最近首里城を訪れた時、案内ガイドを頼んだのですが、私の方がガイドより詳しくて「良くご存知ですね」とガイドさんに褒められました。

語者プロフィール

喜舎場 秀子(きしゃば ひでこ)さん
1952年宜野湾市普天間で生を受ける
【趣味】読書(聖書や琉球の歴史本など)、運動(ストレッチと筋トレに励んでいます)
【好きな歌】日本のフォークソング
【好きな言葉】命どぅ宝(ぬちどぅたから)

  • 中城城跡から東海岸を望む。

  • 東南植物楽園でイルミネーションを楽しむ。

2022年5月の報告あれこれ

難病ピア・サポーター養成研修(応用編)

 2022年度の難病ピア・サポーター養成研修(応用編)を5月21日より始めました。今回の研修は2021年度に行われた基礎編の参加者を対象に、より細かな内容を盛り込みました。
 沖縄県地域保健課疾病対策班より担当保健師さんや、RDDでもお世話になった社会保険労務士・行政書士の先生、群馬県より当誌「こころの現場から」でお馴染みの臨床心理師の鎌田さん等を講師としてお招きし5回に分け進めて参ります。
 第一回は「国や都道府県の難病対策、難病になったときに役立つ制度やサービス」の内容で、2時間に渡り沖縄県の担当保健師さんにご講義いただきました。参加者からは、「これまで一度も申請について、保健所などに相談したことがなく、見落としがないか一度、相談してみる必要があると思いました。」とか、「受給者証や自己負担額管理票の内容が理解できたことで、軽症者の方が今回やっと承認が取れたという話を聞いて、自分の高額な医療費がどれだけ免除されていたのか、初めから受給者証をずっと使わせて頂いていたことがとても有り難いということに改めて気づかされました。個人差がとてもある事が難しいと思います。」等の、より踏み込んだ感想をいただきました。
 次回は「病気になった時に役立つ社会保障~傷病手当金、失業保険、障害年金等~」の内容を予定しております。

5月のアンビシャスオンライン患者交流会

 5月18日にアンビシャス主催のオンライン患者交流会を開催しました。今回は宮古島からの参加を含め4名の方が参加され、他の参加者から「宮古の綺麗な景色が見たい!」と言う声が上がると、「次回参加時に天気が良ければiPadから景色を映しながら参加しようか。」などの会話で盛り上がりました。
 また、数か月ぶりに参加された方からは、これまで参加できなかった事情や心境など、胸の内が語られ「今日参加できてほっとしている。」との話に、他の参加者より「あまり一人で抱え込まないでくださいね」といった言葉をかけられておりました。
 Zoomを利用した交流会は遠く離れていても顔を会わせられます。話すことで、自分の苦しい胸の内が吐き出されたり、状況を分ち合う事ことができます。また、自分の話を聞いてくれる人がいることにより、悲しみは半減し、喜びは倍増するともいわれます。そして聞く者は、自分の気持ちが整理されてくることもあります。必要以上に開示する必要はありません。先ずはお気軽にお問合せください。

イオン・幸せの黄色いレシートキャンペーン贈呈式

 5月22日(日)イオン那覇ショッピングセンターにて「第27回幸せの黄色いレシートキャンペーン」の寄付贈呈式が催されました。
 2020年度より同キャンペーンは沖縄県内を8エリアに分けて展開。アンビシャスはAエリア(那覇地区)からの贈呈で12万5千円余りのご寄付を頂戴しました。
 頂いたご浄財は難病情報誌「アンビシャス」を皆様のお手元へ郵送する際の封筒、約1年半分の購入代金に充てさせていただきます。
 イオン琉球株式会社様、そして黄色いレシートのご投函によりご支援をお寄せいただいたお客様に心より感謝申し上げます。
 皆様からお寄せいただいたご厚志に応えられるよう、今後も難病支援活動に取り組んで参ります。

こころの現場から

誰にでもできないことはある

鎌田依里

臨床心理士 鎌田 依里(かまだ えり)

 人には自分を認めてほしいという欲求があります。自分が認められる状況においては持てる力を十二分に発揮できたり、より良いアイデアを思いついたりします。
 「自分が自分らしくいてよいのだ」という感覚を持っているか否かが、人のこころが健康でいるか否かに大きく影響します。この感覚の根底には「自分はこの世に生まれてきてよかったのだ」という感覚があります。幼少期からの虐待や、成長の過程において自分が迫害された経験や、何らかの被害にあった経験によって、人の「自分がこの世に生まれてきてよかった」という感覚は揺らいだり消滅させられたりします。また難病であると告知された時にも大きな危機を迎えます。
 そのような危機を経験しても、周囲の人や医療従事者らとのかかわりの中で、「自分が大切な存在である」とか「自分はかけがえのない存在である」という感覚を抱くことができると、自分の人生を堂々と生ききることができるようです。
 最近、難病になり療養生活を送っている方への虐待事例を目にします。難病という病いを抱えるだけではなく、自分の存在すら否定されるような日常生活を送っている方も増えているのが実際です。その背景には「できて当たり前」という心理もあるように思います。「できて当たり前」だから「できないことは悪であり、虐げられても当然」という恐ろしい心理があるように感じます。
 しばしば人は自分のうまくいったことだけを表に出す傾向がありますが、成功の背景には失敗も数多くあるのが自然なことです。誰にでもできないことはあります。それを素直に認めて、病いを抱えている人もそうでない人も、お互いが謙虚であると、平和にすごせるかもしれません。

つぶやきチャンプルー

分かっているが今ではない

照喜名通

著:照喜名通

 人が死ぬ確率は100%ですね。生あるものには必ず死が訪れます。
 先日、防災関係のオンラインミーティングで話題になった話で、「災害は忘れた頃にやってくる、その際に困らないように普段から備えておきましょう。」という流れでした。防災の面からは万が一のために備えましょう。と色んな方へ説明しても備えは必要ない。と考える人もいらっしゃいます。その時はその時に応じた対応でよい。来ないかもしれないことのために備えておくのはしない。とのことでした。
 防災マニアの私としては理解に苦しむものでしたが、その話題が出たときに参加されていた行政書士・司法書士の資格をお持ちの方が、「人は100%死ぬことは分かっているけど、遺言書などを作成する人が少ない」というものでした。トラブルになるような財産があるわけでもない場合や楽観バイアスとして死ぬことは分かってはいるが自分が死ぬのは今ではないなどの理由が思い当たります。
 沖縄での災害といえば例年の台風で県民としては慣れてはいますが、今年の梅雨は雨が多くて道路が冠水し自動車の運転手が救助された被害や駐車していた車が破損したというのは、これまであまり聞いたことがないものでした。極度に心配しすぎるのもよくないですが、もし自分ならこう対応する。とイメージ・トレーニングはしておきたいものです。

シリーズ 「患者学」第87回

新しい時代の訪れ
それはティールの社会か? その2

慶應義塾大学 名誉教授 加藤 眞三著

 前回は、フレデリック・ラルーの本「ティール組織」より人類の組織の作り方が無色型からマゼンタ型、レッド型へと移行してきたことを紹介しました。今回は、アンバー(琥珀色)型からティール型へと続けていきます。

アンバー型からオレンジ型の組織の社会では

 アンバーとはウイスキーの色・琥珀色です。アンバー型の組織が見られるのは、単純農法の部族社会から、農耕社会が発展し、国家が形成され、文明や制度、官僚制や宗教団体などが形づくられてきた中世の時代です。
 因果関係という考え方が理解され、将来に向けて計画が立てられます。人々に受け容れられた正しい方法が1つあり、それに基づく単純なモラルがあり、人々は規則と道徳から外れることに罪の意識や恥ずかしさを感じて行動します。階級社会がつくられ、社会の安定が好まれます。
 次に訪れるのは、オレンジ型組織が優位な時代です。科学的であり、イノベーションや起業家精神が重んじられる時代、実力主義の時代とされます。世界的に現代はそのまっただ中なのですが、わが国では、まだ年功序列や階層にこだわるアンバー型に留まっている組織も多いのかも知れません。

グリーンからティール型の組織の社会へ

 その後に、過度な物質主義が反省され、平等と多様性を重視するグリーン型組織が生まれ、さらに、各自が自主的に活動して成り立つ生命型の組織になっていくティール型の組織の時代になることが想定されているのです。
 人類の社会の発展の歴史を、人の成長や発達段階に相似するとして考え出された組織のあり方なのです。生命の進化、人類の発生の歴史が、一人の人の発生と成長の中で繰り返されていることにも類似しています。人類の生産能力やエネルギーの利用の発展、コミュニケーションのあり方の変化から、人間の組織は徐々に複雑化し、個々人が有機的につながる社会になっていくのかも知れません。
 ラルーは、すでにティール型の組織を実現していると考えられる組織を調査・研究することにより、ティール組織には、(1)自主経営、(2)全体性、(3)存在目的の3つの特徴が見いだされたと述べています。

(1)自主性(セルフマネジメント)

 大組織でも、階層やコンセンサスに頼ることなく、仲間との関係性のなかで動くシステムがつくられ、メンバー各人の自主的な判断が促される。基本的にフラットな関係性の中にある。

(2)全体性(ホールネス)

 今までは、男性的な強い意志、決意と力を示し、疑念と弱さを隠すよう求められることが多い。合理性がすべてであり、情緒的、直感的、精神的な部分はまず歓迎されず、場違いだと見なされてしまう。ティール組織では、私たちの精神的な全体性があらためて呼び起こされ、自分をさらけ出して職場に来ようという気にさせるような一貫した慣行を実践している。

(3)存在目的

 ティール組織はそれ自身の生命と方向感を持っていると見られている。組織のメンバーは、将来を予言し、統制しようとするのではなく、組織が将来どうなりたいのか、どのような目的を達成したいのかに耳を傾け、理解する場に招かれる。
 すなわち、ティール組織では、今までのような上司が部下を管理したり支配する組織ではなく、各自の自主性が重んじられ、機械やロボットの中の一部品としてではなく、人間全体として職場に関わることが可能とされるというのです。そして、生命体や生物の中の細胞であるような臨機応変の組織が実現されているというのです。

次号へ続く

参考図書
フレデリック・ラルー『ティールの組織:マネジメントの常識を覆す次世代組織の出現』英知出版2018

慶応義塾大学看護医療学部
教授 加藤 眞三
慶應義塾大学名誉教授。上智大学グリーフケア研究所研究員。
患者と医療者の協働関係を作り上げることをテーマに公開講座「患者学」や著作 等を通じ、患者も自ら積極的に医療に参加する啓発活動に取り組む。

東洋経済オンラインに加藤先生による「市民のための患者学」連載配信中!
http://toyokeizai.net/articles/-/143366
加藤先生の最新書籍:肝臓専門医が教える病気になる飲み方、ならない飲み方
出版社:ビジネス社

アンビシャスからのおたより

小児慢性特定疾病(難病)の10代の方を対象とした「しゃべり場」のご案内

 昨年度より、アンビシャスは小児慢性特定疾病児童等自立支援事業を承っており、今年は対象となる15歳から19歳の方向けに交流の場を計画いたしました。今回は第一弾ということで、沖縄県内にとどまらず、全国の15歳から19歳までの難病を抱える方同士で、治療と勉強についてや日頃感じていること等を自由に語り合うことのできる「しゃべり場」と称した交流の場をご提供いたします。
 10代の方同士で交流する場は今まで無く、普段話すことも、聞くこともできずにいた同年代の方との交流を通して、何かしらヒントが得られ、今後の励みとなれば幸いです。※対象の年代の方がこの紙面を目にする機会は少ないかもしれません。もし読者の皆様の身近に該当する方がいましたら、ご案内をしていただけますと有り難く存じます。
 もちろん「しゃべり場」以外でも、アンビシャスの相談員にご相談をすることも可能です。お気軽にお問い合わせください。

当日は匿名、ニックネームでの参加もOK!

オンライン開催(Zoom使用)
日時:8月1日(月)13時から14時
参加申込:QRコードよりお申込みください。
締め切り:7月25日

問合せ先:沖縄県難病相談支援センター(認定NPO法人アンビシャス)
Tel:098-951-0567(平日10時~17時)

アンビシャス広場

お勧め映画/DVD情報

ジム・キャリー作品
彼には珍しいコメディ系以外の作品
1)マン・オン・ザ・ムーン(実話)
2)トゥルーマン・ショー
3)サイモン・バーチ
は、良作である。

コメディ系では、
4)マスク
5)ライアー ライアー
6)レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
等、色々と楽しめます。

★渡久地 優子{進行性骨化性線維異形成症(FOP)}★
・・・カラーセラピーやパワーストーンも好きで、時々、ネットで見てます。

今月の占い

  • 牡羊座 3/21-4/19
    人の言う事に耳を傾けて
    ☆リフレッシュ法:音楽鑑賞
  • 牡牛座 4/20-5/20
    気持ち良い挨拶から
    ☆リフレッシュ法:散歩
  • 双子座 5/21-6/21
    疲れたら休息を
    ☆リフレッシュ法:飲食
  • 蟹座 6/22-7/22
    慌てず騒がずに
    ☆リフレッシュ法:深呼吸
  • 獅子座 7/23-8/22
    楽しい事を探そう
    ☆リフレッシュ法:ネット観覧
  • 乙女座 8/23-9/22
    人の良い手本を
    ☆リフレッシュ法:ドライブ
  • 天秤座 9/23-10/23
    焦りは禁物です
    ☆リフレッシュ法:映画鑑賞
  • 蠍座 10/24-11/21
    振り回されずに
    ☆リフレッシュ法:仮眠
  • 射手座 11/22-12/21
    好きな事に没頭を
    ☆リフレッシュ法:買い物
  • 山羊座 12/22-1/19
    無理しない生活を
    ☆リフレッシュ法:スキンケア
  • 水瓶座 1/20-2/18
    笑顔を心掛けて
    ☆リフレッシュ法:電話・会話
  • 魚座 2/19-3/20
    小さな幸せを探して
    ☆リフレッシュ法:読書

今月のおくすり箱

複数の点眼薬、間隔と順番は?

沖縄県薬剤師会 吉田 典子

 点眼薬はそれぞれ症状に合わせた成分や濃度で調整されています。複数の点眼薬を使用する場合、それぞれの効果を十分に発揮させることが大切です。点眼薬は点眼直後から約5分の間に目の表面(結膜嚢内)からほぼ消失し涙液に入れ替わることから、一般的に複数の点眼薬の間隔は5分間以上置くことが勧められています。間隔をあけずに点眼すると、前の点眼薬が吸収されずに流されてしまったり、相互に作用し効果に影響が出る場合があります。また、点眼後にゲル化する「チモプトールXE点眼液」等は他の点眼薬を点眼後、10分間隔をあけて点眼します。点眼の順番について医師の指示がない場合には、点眼薬の性質を考慮し、(1)水溶性点眼液(2)懸濁液点眼液(使用前に振る必要がある)(3)ゲル化点眼液(4)眼軟膏の順に点眼します。眼軟膏は効果の発現がゆっくりで効き目が持続するため最後に使用するようにしましょう。
「目薬を5分あけてさすのがとても大変」というお声は特に高齢者の方から多くいただきます。その場合は1つの目薬に2つの有効成分を配合した配合点眼薬がないか、医師・薬剤師にご相談ください。

編集後記

 沖縄地方では長かった梅雨も明け。いよいよ本格的な夏に突入します。
 例年になく大量の雨で地面に溜まった水分が放出され暫くは高温多湿の日が続きそうです。皆さんも体調管理には充分お気をつけください。
 さて今月の「表紙は語る」は先天性小眼球の喜舎場 秀子さんの本来盲学校に通うべきところを普通の学校に通ったために経験した辛い思い。英語の時間にふと聞いたヘレン・ケラーの自伝から勇気を得て、その後点字を覚え、自らの力で道を切り開いてきた、今日までの歩みを綴って頂きました。今なお旺盛な好奇心と向上心を持ち続ける姿勢を私達も大いに見習いたいものです。
 話は変わりますが、当誌8頁で「難病10代しゃべり場」のご案内をしています。10代の方が当誌を目にする機会はあまりないと思いますが、病気に対する不安は成人でも若者でも同じかと思います。特に思春期の頃は同級生や周囲が気になり、ましてや親や先生に相談する事はほとんどないかもしれません。だからこそ本音が出せる同じ立場の若者同士の交流の場は必要と思います。身近に該当する方がいましたら是非ご案内をお願いします。

文 仲村明